韓国ドラマ『一度行ってきました』は、離婚や破談といった誰もが直面しうる人生の岐路を題材に、家族の絆と再生を描いた感動作です。
物語は、4人きょうだいが相次いで結婚生活に失敗し、実家に戻ってくるところから始まります。一見すると不幸の連続に思える状況ですが、そこから彼らは互いの存在を見つめ直し、新しい幸せの形を築いていきます。ソン家を中心に描かれる日常は、時に温かく、時にコミカルで、誰もが自身の家族や人生と重ね合わせながら共感できるものばかり。さらに、恋愛や再婚、親世代のセカンドライフまで幅広く描かれ、多彩な人間模様が視聴者を飽きさせません。
全100話という長編でありながら、一人ひとりの成長や心の変化が丁寧に紡がれており、「家族とは何か」「本当の幸せとは何か」を考えさせてくれる作品です。
この記事では、あらすじからキャスト、相関図まで分かりやすく整理し、『一度行ってきました』の魅力を余すところなくお届けします。
【全話あらすじ】離婚から始まる家族の再生ストーリー
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『一度行ってきました』は、韓国KBSで放送された全100話(日本放送では短縮版あり)のホームドラマで、タイトルが示す通り「離婚して一度家に帰ってきた」4人兄妹が再び人生をやり直す物語です。舞台は、龍州市場でチキン店を営むソン家。親世代と子世代の価値観の違いや葛藤を、温かくコミカルに描いています。
物語は、4人の子どもたちの離婚・破談が相次ぐところから始まります。彼らが実家に戻ってから、家族としての絆を再確認し、自分らしい幸せを見つけていく過程が丁寧に描かれており、視聴者の共感を呼びました。
以下は物語の展開を大まかにまとめたストーリー構成です。
物語のフェーズ | 主な出来事 |
---|---|
序盤(1~20話) |
・ナヒとギュジン、夫婦関係の冷え込みから離婚 ・長女ガヒは夫の浮気を理由に離婚し、息子を連れて実家へ ・末娘ダヒは結婚式当日に破談となり帰宅 ・ソン家に離婚経験者が続々集まり、家庭は一時混乱 |
中盤(21~60話) |
・ナヒとギュジンは同居を続けながら関係修復を模索 ・ガヒはアパレル業界で再スタートを切る ・ダヒはギュジンの弟ジェソクと徐々に恋愛関係に ・両親の結婚観や過去の出来事も徐々に明かされていく |
後半(61~98話) |
・ナヒの妊娠発覚、ギュジンとの復縁決定 ・ダヒとジェソクの結婚が決まり、新婚生活が始まる ・ガヒは柔道選手ヒョシンとの新たな恋に進展 ・家族全員が過去と向き合い、再生へ向かう |
最終話(99~100話) |
・3年後、ナヒとギュジンは双子の息子と幸せな家庭を築く ・ダヒは心理カウンセラーとして活躍、ジェソクと穏やかな結婚生活 ・ガヒはヒョシンと順調な関係を築き、事業も成功 ・両親ヨンダルとオクブンは趣味や夢に生きる第二の人生を歩む |
このドラマの魅力は、「家族の再生」という普遍的なテーマを、決して重くなりすぎず、笑いや感動を織り交ぜながら描いている点にあります。視聴者は、自身の家族や人生に重ね合わせ、共感とともに癒しを得ることができるでしょう。
また、登場人物の心の変化や成長も丁寧に描かれており、全100話という長編ながら飽きさせない構成となっています。特にナヒとギュジンの「一度壊れた関係をどう修復していくか」は、多くの視聴者に深い印象を残しました。
【最終回ネタバレ】感動の結末とキャラクターたちのその後
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『一度行ってきました』の最終回は、物語全体のテーマである「家族の再生」「多様な幸せの形」を集約した感動的な結末でした。全100話に及ぶ長編の最後に、視聴者はキャラクターたちがそれぞれの場所で幸せを見つける姿を見届けることになります。ここでは、ネタバレを含めて最終回の内容とキャラクターたちの“その後”を整理します。
物語の舞台は最終回で一気に「3年後」へと進みます。ナヒとギュジンは双子の男の子を授かり、ダヒはジェソクと結婚生活をスタート。ガヒは仕事も恋も順調に進み、両親ヨンダルとオクブンも第二の人生を楽しむ姿が描かれます。
以下の表に、主要キャラクターの最終回での“その後”をまとめました。
キャラクター | 最終回での結末・その後 |
---|---|
ソン・ナヒ(イ・ミンジョン) | 夫ギュジンと復縁し、双子の男の子(ソンビン&ハビン)を出産。仕事と育児を両立しながら、家庭を温かく守る母に成長。 |
ユン・ギュジン(イ・サンヨプ) | ナヒとの再婚後、育休を取って子育てに奮闘する親バカぶりを発揮。保育園に通う双子を見守りながら、医師としても成長。 |
ソン・ダヒ(イ・チョヒ) | ユン・ジェソクと結婚。大学で学んだ児童心理学を活かし、病院のカウンセラーとして活躍。穏やかな新婚生活を送る。 |
ユン・ジェソク(イ・サンイ) | ダヒと共に温かな家庭を築く。朝食を作るなど「尽くす夫」として活躍し、兄ギュジンの良き相談相手にも。 |
ソン・ガヒ(オ・ユナ) | 柔道選手ヒョシンとの恋が順調に進展。事業(ネット通販・フィッティングモデル)も成功し、自立した女性として描かれる。 |
ソン・ジュンソン(オ・デファン) | スタントマン事務所が拡大し、後輩育成に励む。家族との時間も大切にする姿が描かれる。 |
ソン・ヨンダル&チャン・オクブン(チョン・ホジン&チャ・ファヨン) | 子どもたちの幸せを見届け、自分たちの人生を楽しむフェーズへ。オクチャの代わりにダンス大会に出場し、夫婦でステージに立つユーモラスなシーンが最終回のハイライト。 |
最終回の象徴的なメッセージは、「親も自分の人生を幸せに生きてこそ、家族全体が豊かになる」というものです。オクブンのナレーションで幕を閉じるシーンは、親世代の独立と幸福を強調し、視聴者に余韻を残しました。
また、全員が“誰かのために”ではなく“自分のためにも”生きる姿を見せている点が、他の家族ドラマと一線を画しています。離婚や失敗というネガティブな経験から、人生を立て直し、自分なりの幸せを見つけることの大切さを示したエンディングでした。
【キャスト一覧】主要人物と演じた俳優まとめ
『一度行ってきました』は、個性豊かな登場人物たちと、実力派俳優陣の演技力が光るホームドラマです。以下では、主要キャラクターとその役を演じた俳優を一覧表でご紹介します。家族関係やストーリーの理解にも役立つ情報です。
役名 | 俳優名 | 役柄・人物設定 |
---|---|---|
ソン・ナヒ | イ・ミンジョン | ソン家の次女。小児科医。離婚後も仕事を通じて元夫ギュジンと再接近。 |
ユン・ギュジン | イ・サンヨプ | ナヒの夫(のちに再婚)。同じ病院に勤める小児科医で誠実な性格。 |
ソン・ダヒ | イ・チョヒ | ソン家の末娘。結婚式直前に破談となり、実家に戻る。のちにジェソクと結婚。 |
ユン・ジェソク | イ・サンイ | ギュジンの弟で歯科医。ダヒと恋に落ち、夫婦となる。明るく献身的。 |
ソン・ガヒ | オ・ユナ | ソン家の長女。元キャビンアテンダントで、夫の浮気が原因で離婚。息子と実家へ戻る。 |
ソン・ジュンソン | オ・デファン | ソン家の長男。スタントマンで離婚歴あり。市場で配達も手伝う。 |
ソン・ヨンダル | チョン・ホジン | ソン家の父。市場の会長でチキン店経営。家族への愛が深い。 |
チャン・オクブン | チャ・ファヨン | ソン家の母。家族を支える強く優しい存在。ダンス好きな一面も。 |
チェ・ユンジョン | キム・ボヨン | ギュジンとジェソクの母。ナヒと嫁姑関係で摩擦もあったが、後に理解を深める。 |
カン・チョヨン | イ・ジョンウン | 市場で海苔巻き屋を経営。じつはヨンダルの妹で、ソン家を親身に支える。 |
チャン・オクチャ | ペク・ジウォン | オクブンの妹。明るく快活で、チキン店や家族をよく手伝う。 |
パク・ヒョシン | キ・ドフン | 元柔道選手でチキン店の配達員。ガヒとの恋が進展。 |
実力派から若手までバランスよく配置されたキャスティングは、ドラマの魅力を最大限に引き出しています。それぞれの俳優が演じる人物像にリアリティがあり、視聴者の共感を集めました。
キャストの演技力だけでなく、人物関係の複雑さや丁寧な描写もこの作品の見どころです。各キャラのエピソードが家族や恋愛、仕事にリアルにつながり、最後まで視聴者を飽きさせない展開に貢献しています。
【相関図解説】ソン家・ユン家・市場の人々の関係性
『一度行ってきました』は、ソン家を中心に、結婚・離婚・再婚といった複雑な人間関係が絡み合うファミリードラマです。ここでは、物語の構造を読み解くうえで鍵となる「ソン家」「ユン家」「市場の人々」の関係性をわかりやすく整理します。図解の代わりに、関係を構造的に把握できるよう表形式でご紹介します。
① ソン家:ドラマの核となる大家族
名前 | 関係 | 補足 |
---|---|---|
ソン・ヨンダル | 父 | 市場会長、チキン店経営。子供たちの離婚に悩む。 |
チャン・オクブン | 母 | 夫と共にチキン店を支える。ダンスが趣味。 |
ソン・ジュンソン | 長男 | スタントマン。離婚後、娘を育てながら実家暮らし。 |
ソン・ガヒ | 長女 | 元CA。夫の浮気で離婚。息子ジフンと帰省。 |
ソン・ナヒ | 次女 | 小児科医。ギュジンと離婚→復縁→双子出産。 |
ソン・ダヒ | 末娘 | 旅行代理店勤務。結婚破談を経てジェソクと結婚。 |
② ユン家:ナヒの元夫とその家族
名前 | 関係 | 補足 |
---|---|---|
ユン・ギュジン | ナヒの夫 | 内科医。ナヒと復縁して双子の父に。 |
ユン・ジェソク | ギュジンの弟 | 歯科医。ダヒと結婚し、ソン家と義理の家族に。 |
チェ・ユンジョン | 母 | ギュジン兄弟の母。ナヒとは嫁姑として対立後に和解。 |
③ 市場の人々:家族のような存在
- カン・チョヨン(イ・ジョンウン):海苔巻き店を営み、ソン家を温かく見守る。のちにヨンダルの妹であることが判明。
- チャン・オクチャ(ペク・ジウォン):オクブンの妹。ソン家チキン店を手伝いながら明るい存在感を放つ。
- パク・ヒョシン(キ・ドフン):元柔道選手でチキン店の配達員。ガヒとの恋愛が進展。
- ヤン・チス:肉屋を営むヨンダルの友人。市場のムードメーカー的存在。
ドラマ全体の構造は以下のような人間関係で構成されます。
- ソン家4きょうだいは全員離婚・破談を経験し、実家に戻る
- ナヒとギュジンは一度離婚→復縁し、双子を授かる
- ダヒとジェソクは“義理の姉と弟”から恋人→夫婦に発展
- 市場の人々はソン家の心の拠り所であり、物語の潤滑油
『一度行ってきました』は、単なる家族ドラマにとどまらず、コミュニティ全体のつながりが再生と成長を促す物語です。それぞれの関係性を把握することで、より深く登場人物の背景と感情を理解できる構成となっています。
まとめ|『一度行ってきました』が伝える家族の再生と多様な幸せ
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- 全100話を通して「離婚から始まる家族の再生」というテーマを温かく描き、重くなりすぎない構成で視聴者に共感と癒しを与えた。
- ナヒとギュジンの「一度壊れた関係を修復する」過程や、ダヒとジェソクの恋愛成就など、多様な愛の形がリアルに描かれた。
- 各キャラクターが“誰かのためだけでなく自分のためにも生きる”姿を見せ、人生を立て直す勇気を視聴者に伝えた。
- 親世代ヨンダルとオクブンが「自分の人生を楽しむ」姿は、世代を超えた幸福の在り方を象徴的に表現していた。
- 実力派俳優陣による演技と複雑な人間関係の描写が、100話の長編でも飽きさせない展開を実現した。
- ソン家を中心とした人間模様に加え、市場の人々やユン家との交流が“コミュニティ全体の再生”という奥行きを物語に与えた。