腐敗した権力を正すのは、表の官僚ではなく“秘密の御史”だった――。
韓国ドラマ『暗行御史<アメンオサ>~朝鮮秘密捜査団~』は、朝鮮王朝時代に実在した制度「暗行御史」をベースに、爽快な勧善懲悪ストーリーと人間ドラマを融合させた注目の時代劇です。
正体を隠して悪政を暴く主人公・成以謙(ソン・イギョム)の成長、個性豊かな仲間たちとの絆、そして国家を揺るがす巨大な陰謀との対峙――すべてが詰まった全16話。
この記事では、そんな『暗行御史』の魅力をあらすじとともにネタバレを含めて丁寧に解説します。すでに視聴済みの方には復習として、これから観る方には事前ガイドとしても活用できる内容です。あなたも、御史団とともに正義の旅へ出かけてみませんか?
『暗行御史<アメンオサ>』は全何話?放送情報と基本データ
韓国ドラマ『暗行御史<アメンオサ>~朝鮮秘密捜査団~』は、2020年12月から2021年2月にかけて韓国KBS2で放送された、時代劇×推理×コメディが融合した話題作です。朝鮮王朝時代に実在した“暗行御史”制度をモチーフに、腐敗した官僚を密かに裁く正義の御史団の活躍を描いています。
全話構成や視聴環境、基本的な作品情報をまとめましたので、これから視聴を始めたい方や視聴済みで再確認したい方は、ぜひ参考にしてください。
『暗行御史<アメンオサ>』の基本情報
項目 | 内容 |
---|---|
原題 | 암행어사: 조선비밀수사단(暗行御史:朝鮮秘密捜査団) |
放送局 | KBS2(韓国) |
放送期間 | 2020年12月21日~2021年2月9日 |
話数 | 全16話(1話あたり約70分) |
ジャンル | 時代劇、ミステリー、コメディ、アクション、ロマンス |
脚本 | パク・ソンフン、カン・ミガン |
出演 | キム・ミョンス(エル)、クォン・ナラ、イ・イギョン、イ・テファン 他 |
日本での視聴方法 | U-NEXT、Amazon Prime Video、DVDレンタルなど |
作品の魅力を一言でまとめると?
- 勧善懲悪の爽快感:悪徳官僚を懲らしめるカタルシスが魅力
- コミカルで軽快な展開:時代劇でありながら堅苦しさゼロ
- キャラクターの成長:暗行御史として成長する主人公の人間ドラマ
- 恋と絆:ヒロインとの関係や、兄弟の因縁も見逃せない
全16話という適度なボリュームでテンポよく進み、各話に見どころが満載。時代劇初心者にもおすすめの作品です。次のセクションでは、物語の始まりから終盤までのあらすじを、ネタバレ注意で詳しくご紹介していきます。
第1話〜第4話:暗行御史の誕生と仲間たちとの出会い
画像はイメージです
韓国ドラマ『暗行御史<アメンオサ>』の序盤である第1話〜第4話では、物語の舞台設定と主要キャラクターの登場、そして主人公・成以謙(ソン・イギョム)が暗行御史に任命されるまでの経緯が描かれます。緻密に構成された導入部は、視聴者を一気に物語の世界へと引き込む力を持っています。
ここでは、各話のあらすじとともに、見どころや重要な出会いの場面をわかりやすくまとめます。
第1話:堕落官僚、酒と博打に明け暮れる日々
- 成以謙は王宮内で働くも、表向きは真面目な官僚、裏では酒と博打に夢中の問題児。
- 王命で開催された科挙の筆記試験でトップを取るが、素行不良で上司から目をつけられていた。
- ある夜、偶然目撃した殺人事件を機に、彼の運命が静かに動き出す。
第2話:突然の任命、暗行御史の重い使命
- 王の密命を受け、正式に暗行御史に任命される。
- 戸惑いながらも、身分を隠して地方へ赴任する覚悟を決める。
- この任命には、王と都承旨(チャン・テスン)の政治的な思惑も絡んでいる。
第3話:春三との出会い――お調子者だけど頼れる相棒
- 御史団の従者として抜擢されたのが、パク・チュンサム(春三)。
- 臆病だが情に厚く、時にはコミカルに、時には命を懸けて成以謙を支える。
- 二人の絶妙な掛け合いがドラマのテンポを軽快にしている。
第4話:紅多仁との邂逅――謎多き美しい妓生の正体
- 妓楼で出会った紅多仁(ホン・ダイン)は、ただの遊女ではなかった。
- 彼女は密命を帯びた女官で、成以謙の任務を陰で支えるスパイ。
- 初対面では互いに警戒し合うが、次第に信頼と興味が芽生え始める。
第1話〜第4話の主要キャラと立ち位置
キャラクター | 登場話 | 役割 | 関係性 |
---|---|---|---|
成以謙(ソン・イギョム) | 第1話~ | 主人公。暗行御史に任命される | 王の密命を受け地方へ派遣 |
朴春三(パク・チュンサム) | 第3話~ | 成以謙の従者/相棒 | お調子者で忠義者 |
紅多仁(ホン・ダイン) | 第4話~ | 潜入捜査官/ヒロイン | 成以謙と反発しながらも行動を共に |
チャン・テスン(張太勝) | 第2話~ | 都承旨。暗行御史を影で操る存在 | 王と成以謙を繋ぐキーマン |
第1話〜第4話は、主人公の成長の起点であり、仲間たちとの出会いと信頼の基盤が築かれる重要なパートです。これから先の壮大な展開に向けて、テンポよく丁寧に物語が進んでいくので、視聴者も自然と引き込まれていきます。
次章は、第5話〜第8話にて本格的に始まる捜査活動と、御史団の絆の深まりを中心にご紹介していきます。
第5話〜第8話:正義と対立する腐敗の根源に迫る
韓国ドラマ『暗行御史<アメンオサ>』の中盤となる第5話〜第8話では、物語が一気にシリアスな展開へと進みます。成以謙(ソン・イギョム)率いる御史団は、地方に根付く深刻な腐敗と真正面から向き合うことになります。地方官僚の横暴、民の嘆き、そして正義の行方――。彼らの捜査はやがて、王朝内部にまで続く巨大な闇に触れ始めます。
この章では、御史団が対峙する事件の詳細や、仲間との絆、そして主人公の内面の変化に注目してまとめていきます。
第5話:暴かれる不正、見え隠れする権力の影
- 地方で起きている民の訴えをもとに、御史団は悪徳官吏の調査を開始。
- 裏で糸を引いていたのは、中央の有力者につながる人物だった。
- 紅多仁の潜入情報と、春三の天然ボケが功を奏し、証拠を押さえる。
第6話:正義と命の狭間で揺れる決断
- 証拠を握る商人が殺され、御史団の行動に危険が迫る。
- 成以謙は「正義とは何か」を自問しながら、命を懸けて告発状を提出。
- 王宮では、御史団の動きが一部の権力者に警戒され始める。
第7話:仲間との絆が試される局面
- 命を狙われた紅多仁が負傷し、成以謙は彼女を救うため単独で敵地に潜入。
- 春三は民の声を集め、御史団の行動を正当化する材料を確保。
- 三人の信頼が深まり、“任務”から“信念”へと意識が変化していく。
第8話:腐敗の根源「金炳根」の存在が浮上
- 複数の事件の背後に、朝廷の重臣・金炳根(キム・ビョングン)の影があると判明。
- 金炳根は、王の改革に反対する巨大派閥のトップであり、表では忠臣を装う。
- 成以謙は初めて国家の中枢と対峙する覚悟を固める。
第5話〜第8話の主な出来事と展開ポイント
話数 | 主な出来事 | 重要キャラクター | 展開の意義 |
---|---|---|---|
第5話 | 不正官僚の捜査開始/紅多仁の潜入成功 | 紅多仁・春三 | 御史団が“機能”し始める |
第6話 | 証拠隠滅事件/命を懸けた告発 | 成以謙 | 主人公の覚悟が固まる |
第7話 | 仲間の危機と再結束 | 紅多仁・成以謙 | 信頼関係が強固に |
第8話 | 金炳根の存在が明らかに | 金炳根 | ストーリーが政局へ拡大 |
この中盤パートでは、単なる地方の小事件から、王朝全体を揺るがす腐敗の構図へとスケールが拡大します。同時に、御史団の結束とキャラクターたちの内面の成長も描かれており、ドラマとしての厚みが一気に増していきます。
次のセクションでは、成以謙と成以範という兄弟の再会と、紅多仁の過去に迫る、感情の波が押し寄せる物語後半へと進んでいきます。
第9話〜第12話:兄弟の因縁とヒロインの秘密が明かされる
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ドラマ『暗行御史<アメンオサ>』の第9話〜第12話では、物語の核心に迫る“兄弟の因縁”と“ヒロインの過去”が次々と明らかになります。成以謙(ソン・イギョム)とその異母弟・成以範(ソン・イボム)の再会は、単なる血のつながりだけでは語れない複雑な関係性を浮き彫りにし、さらに紅多仁(ホン・ダイン)の出自にまつわる衝撃の真実が明かされることで、物語は大きな転機を迎えます。
このパートは感情の揺れ動きが多く、人物の背景が深堀りされる重要な回です。視聴者にとっても、登場人物への共感と理解が深まる構成となっています。
第9話:因縁の再会、兄弟の対立が始まる
- 御史団の捜査中、ついに成以謙と成以範が対面。
- 盗賊団の頭領となった成以範は、腐敗官僚への制裁を独自の方法で実行していた。
- 兄は「法」に、弟は「力」に頼る正義感で対立する。
第10話:兄弟の過去と確執――家族という名の痛み
- 幼少期の回想シーンで、兄弟の確執の根源が明かされる。
- 成以範は庶子として蔑まれて育ち、兄への嫉妬と劣等感を抱いていた。
- 成以謙もまた、弟への罪悪感と守れなかった後悔を胸に抱えていた。
第11話:紅多仁の正体――王家に連なる“処刑された逆賊の娘”
- 紅多仁の本名は李英信(イ・ヨンシン)、元王族の血筋であることが明かされる。
- 彼女の父・輝永君(フィヨングン)は反逆罪で処刑された過去を持ち、その汚名が娘にまで及んでいた。
- 素性を隠して生きる苦悩と、王室への複雑な感情が彼女の行動に影響を与えている。
第12話:正義か復讐か、それぞれの道が交差する
- 成以範は巨大な腐敗構造の証拠を握っており、それを使って政権を揺るがそうとする。
- 成以謙は法と王命のもとで、兄を止めるべきか迷い葛藤する。
- 紅多仁も自らの過去と向き合いながら、御史団としての覚悟を新たにする。
第9話〜第12話の主な展開まとめ
話数 | 主な出来事 | 焦点キャラクター | 感情の変化・意味 |
---|---|---|---|
第9話 | 成以謙と成以範が初対面/敵対関係へ | 成以謙・成以範 | 正義の対立構図が明確に |
第10話 | 兄弟の過去を描写/確執の根源が明らかに | 兄弟 | 共感とすれ違いが同時に進行 |
第11話 | 紅多仁の秘密が判明/王族の血筋が明らかに | 紅多仁 | ヒロインの背景が深まり、使命感が強化される |
第12話 | 三者三様の正義がぶつかる | 成以謙・成以範・紅多仁 | 葛藤と決断の分岐点 |
このパートは『暗行御史』の中でも特に人間ドラマが色濃く描かれる構成となっており、正義とは何か、家族とは何かを問いかけてきます。単なる事件解決ではなく、過去と向き合いながら成長する登場人物たちの姿に、視聴者は深く引き込まれていくことでしょう。
次のセクションでは、いよいよ物語がクライマックスへ。国家を揺るがす陰謀と衝撃の結末が待つ第13話〜最終話の展開を詳しくご紹介します。
第13話〜最終話:国家を揺るがす陰謀と衝撃の結末
『暗行御史<アメンオサ>』もいよいよクライマックスを迎える第13話〜最終話では、これまで積み重ねられてきた伏線と人間関係が一気に収束し、国家を揺るがす大事件が幕を開けます。主人公・成以謙(ソン・イギョム)は王命と正義の狭間で揺れながらも、御史団としての使命を全うするために命を懸けた戦いに挑みます。
物語の核心に迫るこの終盤パートでは、政治的陰謀、裏切り、そして涙の決断が次々に展開され、視聴者の感情を大きく揺さぶる展開が続きます。
第13話:御史団に迫る追放の危機
- 御史団の活動が金炳根(キム・ビョングン)によって王に誤解され、成以謙は“越権行為”の疑いで処罰の対象に。
- 紅多仁は自らの正体を明かし、王の信頼を勝ち取ろうとするが…。
- 御史団の絆が試され、仲間たちは“続けるか、引くか”の選択を迫られる。
第14話:黒幕の正体と陰謀の全貌が明らかに
- 王を操ろうとする貴族勢力の黒幕が金炳根だったことが判明。
- 彼は地方の腐敗官僚と結託し、王権を無力化する企みを進めていた。
- 成以謙は暗行御史として“王の剣”となり、証拠を掴むため決死の潜入を実行。
第15話:兄弟の再会、涙の和解
- 成以謙と成以範が再び対峙。命を懸けた戦いの末、弟が兄の正義を認める。
- 成以範は黒幕の陰謀に一矢報いる形で命を落とし、兄に「未来を託す」。
- 視聴者の涙を誘う名シーンとして高く評価された回。
最終話(第16話):民のための正義、そして未来へ
- 御史団は王の信頼を取り戻し、金炳根はついに失脚。
- 紅多仁は過去を乗り越え、民のために生きる覚悟を固める。
- 成以謙は御史団の長として旅を続けることを選び、民と国家の架け橋となる未来へと旅立つ。
終盤の展開とテーマを表で整理
話数 | 主な出来事 | キーパーソン | 物語の意味 |
---|---|---|---|
第13話 | 御史団の存続危機/信頼と誤解 | 成以謙・紅多仁 | 仲間との絆と誠意が試される |
第14話 | 黒幕の正体発覚/王権の危機 | 金炳根 | 政治ドラマとしての緊張がピークに |
第15話 | 兄弟の和解/成以範の最期 | 成以範 | 人間ドラマの頂点、涙の別れ |
第16話 | 御史団の勝利/旅立ち | 成以謙 | 未来を託すエンディング |
この第13話〜最終話では、単なる事件解決を超えた“人と国家”“正義と信念”という大きなテーマが描かれます。視聴者の心に深い余韻を残す、見応えある最終章といえるでしょう。
全16話を通して丁寧に描かれたキャラクターの成長と、スリリングな展開は時代劇ファンのみならず、多くの視聴者に支持されました。最後まで観ることで、“正義とは誰のためにあるのか”という問いへの一つの答えが見えてくるはずです。
まとめ
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韓国ドラマ『暗行御史<アメンオサ>~朝鮮秘密捜査団~』は、時代劇・推理・コメディという一見異なるジャンルを巧みに融合させた作品でありながら、全16話というテンポの良い構成で多くの視聴者を魅了しました。作品の軸となるのは、腐敗官僚を裁く“暗行御史”の活躍と、彼を取り巻く仲間たちとの信頼関係、さらには国家を揺るがす陰謀との闘いです。
前半では、主人公・成以謙(ソン・イギョム)が堕落した官僚から暗行御史へと任命されるまでの過程と、春三や紅多仁といった仲間たちとの出会いを描き、物語の基盤をしっかりと築き上げます。中盤になると、御史団が地方での捜査を通じて中央政界の腐敗と直面し、キャラクターたちの信念や人間関係が深まっていきます。
そして後半では、成以謙とその異母弟・成以範との対立や和解、ヒロイン・紅多仁の出生の秘密など、登場人物の過去や感情が交錯し、物語は人間ドラマとしての厚みを増していきます。最終章では、政治的陰謀の黒幕である金炳根との決着が描かれ、正義と忠義、そして未来への希望が描かれる感動的な結末を迎えます。
単なる勧善懲悪の時代劇ではなく、「正義とは何か」「信頼とはどう築かれるのか」「国家と個人の関係はどうあるべきか」といった深いテーマに踏み込んだ点も高く評価される理由です。視聴後には、スリリングな展開だけでなく、心に響く人間模様とその成長の軌跡に強く惹かれることでしょう。
特に重要なポイント
- 全16話で構成され、ジャンルは時代劇・ミステリー・コメディ・ロマンス・アクション。
- 主人公・成以謙が腐敗に立ち向かう「暗行御史」としての成長が主軸。
- パートナーである春三と紅多仁との掛け合いや信頼関係が物語を豊かにする。
- 中盤から政治的陰謀と国家レベルの腐敗へとスケールアップ。
- 兄弟の確執と和解、紅多仁の秘密など人間ドラマの深掘りが物語後半の中心。
- 最終話で国家の未来を託された成以謙が、旅立ちとともに希望のラストを迎える。
- 視聴後には「正義とは誰のためにあるのか」という問いかけが強く残る。